11月に入ってもまだ暖かい日が続きますね。ただ今週末には気温がぐっと下がるそうなので、体調管理には気を付けたいですね。
さて本日のテーマは「社内会議」。会社によって会議の重要性はまちまちです。
日用品や医療品で有名な小林製薬は、アイデア創出のため、新商品開発を本業とするマーケティング部門だけでなく、経理や広報などの管理部門から工場、海外子会社まで国内外約3000人のグループ社員全員が新製品になりそうな「ネタ」をそれぞれで考え、評価し合う場があるそうです。
自身の担当業務をしながらの別のアイデア出しを行う事は、クリエイティブが損なわれるため、工場も原則、稼働を止めるほど力をいれて取り組んでいるそうです。
これはいわゆる会社成長を見据えた、将来のための取り組みです。
多くの中小企業であれば、業務を止めてアイデア出し等の皆で考える会議や時間に対して、日常業務を優先し会議に不参加だったり遅れて参加するケースをよく見ます。
理由としては、相手先との関係性維持を最優先するというような点があげられるでしょう。お客様ありきの企業ですから、あながち間違っているわけではありませんが、時間の使い方のバランスとしては違和感を覚えます。
大事なのは企業としての意思です。
社員が真面目に日常業務だけをこなしているだけでは、環境や顧客嗜好の変化に対応するが困難であることに、どれだけトップが重要性を感じられるのか、その感度が非常に大切です。
そのため、会社としてどの業務を優先するのかという明確で強いメッセージが必要になります。小林製薬のような会社成長につながる取り組みをあえて業務を止めて行うことは、一時的には生産性を下げる事にはなりますが、長期目線で見た時にはプラスに働く可能性が高いでしょう。
実際、小林製薬ではまだ全社アイデア創出の取り組みで開発までに至った商品はないそうです。ただ結果がでるでないよりも、強制的にでも時間をとって新たなチャレンジを全社で行うという風土づくりは、企業成長には大きく寄与すると思います。
こういったアイデアだしの場だけでなく、企業会議についても明確な目的があるのであれば、しっかりと社員にその重要性を伝え、議論や考察する場への参加を促しルールを徹底させるのが、マネジメントとしての責務ではないでしょうか?