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組織をひとつにするもの

先日、日曜ドラマの「ノーサイド・ゲーム」が最終回を迎えました。

 

ビジネスとスポーツが融合した話で、毎回、鳥肌が立つセリフで感動し涙していました。

 

主人公は、社内政治の影響を受けて、本社の経営戦略室から府中工場に飛ばされ、実業団ラグビー部のGM(ゼネラルマネージャー)に任命されます。当初、本社返り咲きを考えていたGMは、収益採算の合わないラグビー部を廃部にして、コストカットを断行しようとしていたため、選手たちと対立していました。

 

それから紆余曲折あり(ネタバレになるので伏せておきます)、最終的に固い絆で結ばれたGMと選手たちは、リーグ優勝とラグビー部の存続を勝ち取ります。

 

配属当初はラグビー部は弱小チームだったため、選手たちもリーグ優勝を口にするものの、本気でそう信じている選手は一人もいませんでした。しかし、GMが廃部回避には絶対リーグ優勝という啖呵を切ったことにより、選手たちの意識に強烈な危機感が生まれたのです。

 

ここで初めて、GMとしても、選手としても、大きな視点での利害が一致し一体感が生まれることになりました。

 

これは企業がかつてない緊急事態に見舞われた際、組織に急速な一体感と共通目的が生まれるプロセスと同じです。

 

リーダーとして大事なのは、メンバーに現状と見通しの詳細を伝え、そこにいる一人一人が当事者であるということを意識づけることです。情報開示できる勇気が必要となります。

 

そして全員の力を発揮することで、緊急事態を乗り越えらえるという未来図を熱意をもって伝え、全体を鼓舞し続ける事が必要になります。

 

当然、乗り越えらえるかどうかの確証はありません。

しかし、組織が一丸となって、前向きに目の前の現実に向き合い、その姿勢をリーダーが先頭に立って見せることができれば、必ず危機を乗り越えていくためのアイデアが生まれます。

 

今回は極端なケースでしたが、組織をひとつにするために、双方共通の危機感、共通の目的をどのように設定するか、これが重要となります。